口コミサイトの作り方とは?プロ目線で構築方法をご紹介!
目次
口コミサイトとは
口コミサイトとは、利用・購入しようとしているモノやサービスに関する、口コミ・評判を閲覧することができるWebサイトのことです。
口コミサイトは、特定のモノやサービスを利用したことのあるユーザーが、自身が感じた評価や感想がそのまま反映されることが多いため、他のユーザーがモノやサービスを利用・購入する際に参考にすることが多くなります。
しかし、誰でも投稿できるようにすると、特定の会社への誹謗中傷や競合他社の製品の評価を落とすような口コミを投稿されてしまうこともあるので、他のサイトとは違う信頼のできる口コミサイトを構築するには手間がかかることが多いです。
口コミサイトの収益化方法と代表的なサイト
掲載企業から収益を得る
このモデルは飲食店や美容院が店舗をサイトに掲載して、その掲載費を店舗からいただくことで収益を上げるモデルとなっています。飲食店や美容院は来店していただきサービスを受けたユーザーに口コミを書いてもらう、サイト内の評価を高めて、更なる集客に繋げるなどが可能となります。
代表的なサイトとして食べログやホットペッパーグルメなどです。
閲覧者から収益を得る
このモデルはサイトを閲覧する人から月額で費用をいただくことで収益を得るモデルとなっています。このモデルは会社で働く人の口コミを集めるサイトなどで多く見られます。また、閲覧するユーザーから収益を得るのに加えて、求人などをサイトの目立つ箇所に掲載し、その掲載費をいただく形でも収益をあげている場合もあります。
代表的なサイトとして、OpenWorks、転職会議などです。
広告(アフィリエイト)で収益を得る
このモデルはそのサイト経由でモノやサービスが購入された場合に、モノやサービスを販売している企業からその手数料をいただくことで収益を上げるモデルとなっています。電化製品、化粧品の口コミを集めるサイトで多く見られます。また、広告(アフィリエイト)から収益を得るのに加えて、特定の企業の製品や商品を目立つ箇所に掲載し、その掲載費をいただく形で収益をあげている場合もあります。
代表的なサイトとして、アットコスメ、価格ドットコムなどです。
口コミサイトの開発方法
口コミサイトを構築する際の注意点
商品や店舗情報をどのように集めるのか
サイトに掲載する商品や店舗をどのように集めるのかによって、運営の手間や情報の信頼性などが変わってきます。
例えば、会社の口コミを投稿するサイトの場合には、口コミを集める前にその会社自体の情報を事前に登録しておかなければなりません。事前に情報を集めるには、以下の3つの方法があります。
- 運営者が手動で登録して行く
- システムで自動で集められるようにする
- 口コミの人が作成できるようにする
上記の中でどの方法が構築するサイトに適しているのかを見極め、サイトや機能を設計する必要があります。
口コミを投稿してもらうインセンティブ設計
何かしらのインセンティブがないと、ユーザーからの口コミの投稿は見込めないでしょう。他のサイトでよく見られるインセンティブの例として、「口コミを投稿したユーザーには抽選でAmazonギフト券が当たる」「何かしらのポイントが溜まる」などの施策を行っているところもあります。ユーザーが口コミをしたくなるようなインセンティブ設計を考えて、口コミサイトを開発しなければ口コミが集まらずサイトに訪れるユーザーや掲載する企業なども少なくなるでしょう。
収益化方法について
記事の中で記載している通り、口コミサイトの収益化方法はいくつかあります。その中で、どのように収益を上げるのかによって、サイトの導線や必要な機能などが変わってきます。例えば、ユーザーから収益を得るモデルの場合、無料ユーザーの場合には口コミを閲覧できないようにして、有料ユーザーの場合には口コミを閲覧できるという設計にすることが多いです。そのため、無料ユーザーの場合には、口コミを見せないようにするような機能が必要であったり、無料ユーザーが口コミが見たいと思った箇所で有料課金への導線を促すようにする必要があります。
このような形で、収益モデルに沿うようにしてサイトの導線や機能を設計しなければ、収益が上がらずに赤字になっりせっかく作った口コミサイト自体を閉じなければならなくなります。構築する前に、収益化の方法について慎重に精査をして作らなければなりません。
口コミサイトの構築費用
口コミサイトの開発にかかる費用は、機能や画面数によりますが、一般的には最小で50万、最大で1000万ほどが相場になるかと思います。
もちろん、決済機能、本人確認機能、自動で掲載情報を収集する機能などをつける場合には1000万円を超える可能性もあります。そのため、どの機能が本当に必要なのかを考えて必要な機能のみに絞って構築をすることをお勧めします。
口コミサイトを構築する方法
口コミサイトを構築するには、大きくわけて2つの方法があります。
それぞれの構築手法とメリットデメリットを記載しておきます。
パッケージ開発
パッケージでの開発は、口コミサイトの共通する機能があらかじめ構築されているシステムをベースにして、口コミサイトを構築することです。
メリット
初期の開発費用が安くなりやすい
ベースとなるシステムがあるので初期の開発費用が安くなりやすいです。
初期の開発期間が短くなりやすい
パッケージ開発ではベースのシステムを流用して開発するため、0から構築するスクラッチ開発と比較して初期のリリースまでの時間を短くしやすいです。
デメリット
カスタマイズ性や自由度が低くオリジナリティがなくなりやすい
ベースとなるシステムに導線やデザインなどを寄せなければならず、オリジナリティが出しづらいです。
月額のパッケージ費用がかかる場合がある
月額でパッケージ費用がかかるものもあります。また、利用するユーザーが多くなるにつれて費用が高くなる場合もあり、月の収益の割合に比べてパッケージ費用が高くなってしまう場合もあります。
スクラッチでの開発
スクラッチでの開発とは、0からすべての機能を開発しサイトを構築することです。
口コミサイト自体に他とは差別化された独自性・強み・特色がある場合に、非常に有効な構築方法になります。
メリット
カスタマイズ性や自由度が高くオリジナリティを出しやすい
サイトを0から構築するため、開発する企業のやりたいことを自由に設計して開発することができることができます。そのため、ビジネスモデル、ユーザーの特性、口コミサイト運営者の運用フローに沿って導線や機能を作ることができます。
月額のパッケージ費用がかからない
パッケージでの開発は有料のものもあり、月額数千円〜数万円のライセンス費用が必要になる可能性があります。スクラッチ開発では、そのランニング費用がかかりません。
デメリット
初期の開発費用が高くなりやすい
サイトを0から構築するため開発にかかる費用が高くなる傾向にあり、最低でも300万円前後の費用がかかることが多いです。
初期の開発期間が長くなりやすい
サイトを0から構築するため開発にかかる期間が長くなる傾向にあり、初期のリリースまで最低でも3ヶ月前後の期間がかかります。
口コミサイトを構築する流れ
サービスの特色・強み・独自性を定める
世の中にはすでに多くの口コミサイトが存在しています。その中でより収益が上がる口コミサイトを構築するためには、サービスの強みや独自性が必要になります。
例えば、特定のジャンルに特化している、手数料が他サイトに比べて安い、これまでにない収益モデルなどさまざまな特色・強み・独自性を考えることができます。
開発に着手する前にきちんと整理しておくことで、特色・強み・独自性に沿った導線設計を行うことができるようになります。
ビジネスモデル(収益化方法)を定める
ターゲットが決まったら、そのターゲットが課金したくなるポイントに合わせて課金ポイントを設計することが大事になります。その課金ポイントに合わせて、構築する口コミサイトの特色・強みを考えオリジナリティや独自性を出していきます。特色、強み、独自性のある口コミサイトを構築しても、ビジネスモデルの設計を間違ってしまうと、収益を得ることができずに撤退することになってしまいます。
各々のユーザーに必要な機能や仕様を洗い出す
収益化方法に応じて、企業が決済したくなるような機能や設計をしていきます。ここで大事なのは企業の採用の成功する同じような種類の口コミサイトでも、収益化方法が違ってくると機能や要件も異なってきます。
例えば、特定の機能を使うためには課金をしていただくのであれば、課金していない企業はその機能を使うことがd系ないというような開発が必要になります。
特に注意するべきは管理者向けの機能
特に見落としがちなのは管理者向けの機能です。例えば、不適切な求職者が登録してきた場合や、不適切な求人が掲載された際に、求職者のアカウントを停止したり掲載を削除しなければならなくなります。
また、成功報酬にも関わらず、企業と求職者がサイト経由で採用にいたったということが把握できる仕組みを構築しなければなりません。
デザインの作成
構築する口コミサイトで表現したい世界観に合うデザインを作成します。また、設計した要件や仕様をデザインとして表します。
システムの実装・開発
システムの実装・開発を行います。
テスト・デバッグ
テストやデバッグを行います。
本番データ入れ込み
サイトを運営するのにあたり必要なデータを入れ込みます。例えば、地域のデータや業界・業種のカテゴリーの登録などが必要になります。
リリース・サービス開始
リリースしてサービスを開始いたします。
口コミサイトの構築は自作?外注?
口コミサイトを構築することが初めて、エンジニアではない、WordPress・ノーコードツールに知見がない場合には、システム開発会社や知り合いのエンジニアに構築を依頼した方がよいです。
休日に趣味でDIYをやっている人が、人が住む家を作るのが難しいことや作れたとしても安心できないのと同じように、システム開発でも同じように構築までに非常に時間がかかったり、できたとしてもユーザーに使ってもらえないくらいバグや不具合が起きてしまうなどがあります。
そのため、口コミサイトは信頼できるシステム開発会社や知り合いのエンジニアに構築を依頼するのがよいでしょう。
口コミサイトを構築する際の注意点
独自でのWordPress・ノーコードツールでの開発はやめた方がいい
最近ではWordPressやノーコードツールでエンジニアでなくても独自で口コミサイトの構築ができるようになってきています。ですが、それらのツール・技術の知見が少ない状態で複雑なシステムである口コミサイトを構築する場合には注意が必要です。
WordPressやノーコードツールで口コミサイトを構築すると、追加での開発がしづらくなり機能拡張やユーザーが増えた際にサーバーが落ちるなどの障害が起きる可能性が高いです。
また、そのような状態で開発会社にきた場合には、再度作り直しましょうというお話になることも多いです。弊社がご相談いただく案件の中でも「結局WordPressでは構築できなかった」「ノーコードで作ったサイトが使い物にならない」というお話をいただくこともあります。
独自でWordPressやノーコードツールを使って開発する場合には、「単純な口コミサイトである」「今後の機能拡張は考えない」「機能拡張が必要になった場合には再度作り直す」という前提で開発を行っていきましょう。
外注する場合には企画・設計が弱い開発会社には依頼しない方がいい
開発会社の中にはクライアントから言われたものだけを作るという開発会社が多くあります。企画・設計が弱い開発会社に発注をしてしまうと、構築する口コミサイトのビジネスモデル(収益方法)に適切な設計や導線を作ることができずに、作れたとしても収益がたたずに赤字になって撤退してしまうことにもなります。そのため、費用が少し高くなったとしても企画・設計に強い開発会社に依頼することをお勧めします。
維持費用(サーバー費用)
どのような構築方法でもインフラ代金(ドメイン代、サーバー代、データベース代)などで約3万円が月々にかかります。
口コミサイトを運営していくには、年間約36万円は最低限確保することが必要になります。
集客に費用や時間がかかる
口コミサイトを作ったら自然とユーザーが集まってくるかと言えばそうではありません。SEO対策、広告、SNSなどでのユーザーの集客、企業への地道な営業活動などを通して、構築した口コミサイトを利用するユーザーや企業を集めることが必要になります。
さいごに
この記事では、口コミサイトの作り方についてを解説しました。
口コミサイトを作り込む場合には、検索機能の詳細化、業種・業界、スキルなどの詳細な情報の登録などが必要になってきます。
しかし、複雑な機能を作れば他の口コミサイトとは違った独自性や強みを持つことができ、差別化に繋がります。
TECH LUCKでは、収益化まで意識した口コミサイトの開発を支援することが可能です。
口コミサイトに限らず、システム構築やシステム開発でお困りごとがございましたら、無料相談を受け付けていますのでお気軽にお問い合わせください。