M&Aマッチングサイトの作り方とは?プロ目線で構築方法をご紹介!
目次
M&Aマッチングサイトとは?
M&Aマッチングサイトとは、事業や会社を売りたい企業と買いたい企業をマッチングさせるサイトのことです。
例えば、後継者不足で会社や事業を存続させることが難しいため、その会社や事業を誰かに引き継いで欲しいということや、他の事業に注力するために既存の事業を売りたいということなどが理由で、会社・事業の売買をしたいので簡単にマッチングできるM&Aマッチングサイトを利用してもらうということになります。
代表的なM&Aマッチングサイトとして以下のものがあげられます。
- TRANBI(トランビ):https://www.tranbi.com/
- ラッコM&A:https://rakkoma.com/
- Batonz(バトンズ):https://batonz.jp/
- M&Aナビ:https://ma-navigator.com/
- Speed M&A(スピード): https://speed-ma.com/
- M&A Cloud(クラウド):https://macloud.jp/
- fundbook(ファンドブック)https://fundbook.co.jp/
M&Aマッチングサイトの種類
運営者のビジネスモデルや既存の運用に合わせて、M&Aマッチングサイトを作らなければなりません。既存のM&Aマッチングサイトでは大きく以下の2つの種類で運用がなされていることが多いです。
案件非公開モデル(月額課金モデル)
案件の一覧ページで案件の概要だけ表示しておき、詳細を確認した場合には月額有料会員になっていただくモデルになります。
このモデルの場合、たくさんのユーザーが有料会員になるほど、その分収益が増えていきます。
しかし、マッチングサイトを構築した当初は、ユーザーが集まらないことが多いため黒字化するまで時間がかかることが想定されます。
案件公開モデル(売買手数料モデル)
ユーザー登録をしただけで案件の詳細をすべて閲覧することができます。構築したM&Aマッチングサイト経由で売り手と買い手の間で売買が成立した場合に、その売買額の何%かを手数料としていただくモデルになります。
このモデルの場合、大きな額で売買が成立するほど、その分収益も大きくなります。
しかし、小さな売買額での売買が基本となるジャンルや売買成立となる確率も低ければ低いほど手数料の額も増えないため、魅力的な案件を掲載することができないと黒字化することができません。
M&Aマッチングサイトを構築する方法とそれぞれの費用
スクラッチ開発
スクラッチ開発とは、0からすべての機能を実装しサイトを構築することです。
メリット
カスタマイズ性や自由度が高くオリジナリティを出しやすい
サイトを0から構築するため、開発する企業のやりたいことを自由に設計して開発することができることができます。ビジネスモデル、ユーザーの特性、M&Aマッチングサイト運営者の運用フローに沿った開発を行うことができます。
月額のパッケージ費用がかからない
パッケージでの開発は有料のものもあり、月額数千円〜数万円のライセンス量が必要になる可能性があります。スクラッチでのその分のランニング費用が減るため
デメリット
初期の開発費用が高くなりやすい
サイトを0から構築するため開発にかかる工数が多くかかりやすく、最低でも300万円前後の費用がかかります。
初期の開発期間が長くなりやすい
サイトを0から構築するため開発にかかる工数が多くかかりやすく、初期のリリースまで最低でも3ヶ月前後の期間がかかります。
パッケージ開発
パッケージでの開発は、M&Aマッチングサイトの共通する機能があらかじめ構築されているシステムをベースにして、M&Aマッチングサイトを構築することです。
メリット
初期の開発費用が安くなりやすい
ベースとなるシステムがあるので初期の開発費用が安くなりやすいです。安ければ300万円以下でM&Aマッチングサイトの構築が可能となります。
初期の開発期間が短くなりやすい
パッケージ開発ではベースのシステムを流用して開発するため、0から構築するスクラッチ開発と比較して初期のリリースまでの時間を短くしやすいです。短くても3ヶ月以内にM&Aマッチングサイトの構築が可能となります。
デメリット
カスタマイズ性や自由度が低くオリジナリティがなくなりやすい
ベースとなるシステムに導線やデザインなどを寄せなければならず、オリジナリティが出しづらいです。
月額のパッケージ費用がかかる場合がある
月額でパッケージ費用がかかるものもあります。また、利用するユーザーが多くなるにつれて費用が高くなる場合もあり、月の収益の割合に比べてパッケージ費用が高くなってしまう場合もあります。
M&Aマッチングサイトの構築する流れ
サービスの特色・強み・独自性を定める
世の中にはすでに多くのM&Aマッチングサイトが存在しています。その中でより収益が上がるM&Aマッチングサイトを構築するためには、サービスの強みや独自性が必要になります。
例えば、特定のジャンルに特化している、カスタマーサポートが非常に充実している、手数料が他に比べて安くなっているなど、さまざまな特色・強み・独自性を定めることができるので、開発に着手する前にきちんと整理しておくことが大事になります。
ビジネスモデル(収益ポイント)を定める
M&Aマッチングサイトで大事なのはサービスの特色・強み・独自性に合わせて課金ポイントをどこに設計するかが大事になります。ここの設計が間違うと、どれほどいいM&Aマッチングサイトを作っても十分な収益を得ることができずに撤退してしまうということにもなります。
各々のユーザーに必要な機能や仕様を洗い出す
各々のユーザーが収益ポイントに適切な形に遷移されるようにサイトや機能を設計していきます。機能が似ているようなM&Aマッチングサイトでも、収益ポイントや訴求ポイントが違ってくると機能や仕様も違ってきます。
特に注意するべきは管理者向けの機能
特に見落としがちなのは管理者向けの機能です。例えば、不適切な会社や事業が運営しているサイトに掲載された際に、掲載を停止させなければならなかったり、ユーザーのアカウントを停止させなければならなかったりします。
また、手数料をいただくモデルにも関わらず、ユーザー同士の個人情報のやりとりなどを許可してしまいサイトの外部でやりとりが行われてしまうと、収益をえられなくなる可能性もあるので注意が必要です。
デザインの作成
構築するM&Aマッチングサイトで表現したい世界観に合うデザインを作成します。また、設計した要件や仕様をデザインとして表します。
システムの実装・開発
システムの実装・開発を行います。
テスト・デバッグ
テストやデバッグを行います。
本番データ入れ込み
サイトを運営するのにあたり必要なデータを入れ込みます。例えば、売買する会社や事業のカテゴリーやタグなどの登録が必要になります。
M&Aマッチングサイトを構築する際の注意点
独自でのWordPress・ノーコードツールでの開発はやめた方がいい
最近ではWordPressやノーコードツールでエンジニアでなくても独自でマッチングサイトの構築ができるようになってきています。ですが、それらのツール・技術の知見が少ない状態で複雑なシステムであるM&Aマッチングサイトを構築する場合には注意が必要です。
WordPressやノーコードツールでM&Aマッチングサイトを構築すると、追加での開発がしづらくなり機能拡張やユーザーが増えた際にサーバーが落ちるなどの障害が起きる可能性が高いです。
また、そのような状態で開発会社にきた場合には、再度作り直しましょうというお話になることも多いです。弊社がご相談いただく案件の中でも「結局WordPressでは構築できなかった」「ノーコードで作ったサイトが使い物にならない」というお話をいただくこともあります。
外注する場合には企画・設計が弱い開発会社には依頼しない方がいい
開発会社の中にはクライアントから言われたものだけを作るという開発会社が多くあります。企画・設計が弱い開発会社に発注をしてしまうと、構築するM&Aマッチングサイトの収益ポイントに適切な設計や導線を作ることができずに、作れたとしても収益がたたずに赤字になって撤退してしまうことにもなります。そのため、費用が少し高くなったとしても企画・設計に強い開発会社に依頼することをお勧めします。
維持費用(サーバー費用)
どのような構築方法でもインフラ代金(ドメイン代、サーバー代、データベース代)などで約3万円が月々にかかります。
M&Aマッチングサイトを運営していくには、年間約36万円は最低限確保することが必要になります。
集客に費用や時間がかかる
M&Aマッチングサイトを作ったら自然とユーザーが集まってくるかと言えばそうではありません。SEO対策、広告、SNSや地道な営業活動などを通して、構築したM&Aマッチングサイトを利用する企業を集めることが必要になります。
さいごに
この記事では、M&Aマッチングサイトの構築にかかる費用についてを解説しました。
M&Aマッチングサイトを作り込む場合には、チャット機能やビジネスモデル(収益ポイント)に即した複雑な機能が多くなります。
しかし、複雑な機能を作れば他のマッチングサイトとは違った独自性や強みを持つことができ、差別化に繋がります。
TECH LUCKでは、収益化まで意識したマッチングサイトの開発を支援することが可能です。
M&Aマッチングサイトに限らず、システム構築やシステム開発でお困りごとがございましたら、無料相談を受け付けていますのでお気軽にお問い合わせください。