マッチングサイトの作り方をご紹介!構築の流れや注意点も解説!
目次
マッチングサイトとは?
マッチングサイトとは、ある商品やサービスを求めるユーザーと提供するユーザー同士をマッチングさせるWebサイトのことです。
ユーザーがマッチングサイトを利用する目的は、販売されている特定のモノ・サービスをスムーズに検索から購入まで利用することが可能となります。特定のモノ・サービスに特化してマッチングまでを提供するため、提供する側はモノ・サービスの出品や掲載を型に沿ってスムーズに行うことができます。また、提供される側は特定のジャンルやカテゴリーのモノ・サービスが掲載されていることが事前にわかり、検索や購入までスムーズに行うことができます。
マッチングサイトを構築する前に!
特定の分野のマッチングサイトを構築するとして提供する場合には、免許や認可などが必要になることもあります。
例えば、恋愛のマッチングアプリをサービスとして提供する場合には、”インターネット異性紹介事業の届出” を行うことが法律で義務られています。
詳しくは以下のページに記載がありますのでご確認ください。
https://tokyo-startup-law.or.jp/magazine/category06/definition-and-notification-of-matching-app-operator/
その他にも、決済の際の資金の流れによって契約できる決済会社も変わってきたりします。初めてマッチングサイトを構築する場合には、信頼できる開発会社に依頼するのがよいでしょう。
マッチングサイトの種類
BtoB(企業対企業)のマッチングサイト
企業同士のニーズをマッチングするサイトになります。
M&Aマッチングサイト、受発注マッチングサイトなどがここに分類されます。
代表的なサービスは、トランビ、ラッコM&A、アイミツなどになります。
BtoC(企業対個人)のマッチングサイト
企業と個人のニーズをマッチングするサイトになります。
求人サイト、旅行サイト、ファッションモール、通販モールなどがここに分類されます
代表的なサービスは、ZOZOTOWN、Expedia、じゃらん、楽天トラベル、subscなどになります。
CtoC(個人対個人)のマッチングサイト
個人と個人のニーズをマッチングするサイトになります。
恋愛マッチングアプリ、スキルマッチングサービス、フリマサービス、個人のクルマ貸し出しサービス、空き駐車場貸し出しサービスなどがここに分類されます。
代表的なサービスは、Pairs、with、Omiai、Anyca、Akippa、メルカリ、ヤフオクなどになります。
CtoB(個人対企業)のマッチングサイトを構築する際の費用相場
個人のスキルや資産を企業に提供するというサイトになります。
スキルマッチングサービス、写真提供サービスがここに分類されます。
代表的なサービスはSnapmart、PIXTA、ビザスク、ランサーズ、ココナラ、クラウドワークスなどになります。
マッチングサイトの収益化方法
マッチングサイトを構築する上で、収益化方法をどのようにするのか考えなければなりません。
マッチングサイトでは大きく分けて3つの収益化方法があります。これらを参考にしていただき、これから構築するマッチングサイトに理想的な収益方法を考えておきましょう。
月額課金(サブスリプション)モデル
月額定額でユーザーから費用をいただき収益をあげる形になります。
Pairs, Omiai, withなどのマッチングアプリ、Wantedly, ビズリーチなどの一部の求人サイトなどがこれにあたります。
広告収益モデル
広告を掲載してPV数に応じて収益をあげることや、アフィリエイトなどで収益をあげる形になります。
広告掲載(PVに比例して売上が立つ)に関してはジモティー、アフィリエイト(CVごとに売上が立つ)では価格ドットコムなどがこれにあたります。
仲介・手数料モデル
取引するごとに、その手数料分だけ収益をあげる形になります。
メルカリ、yahooショッピングなどのフリマアプリ、クラウドワークス、ランサーズなどのクラウドソーシングサイトなどがこれにあたります。
マッチングサイトを構築する方法
マッチングサイトを構築するには、大きくわけて3つの方法があります。
それぞれの構築手法とメリットデメリットを記載しておきます。
WordPressでの開発
WordPressでの開発とは、CMS(コンテンツマネジメントシステム)であるWordPressをカスタマイズして、マッチングサイトを構築することになります。
メリット
格安で構築できる
WordPress単体ではマッチングサイトを作ることはできません。WordPressには「テーマ」「ライブラリ」と呼ばれる、機能やデザインを拡張するパッケージが存在しています。構築したいマッチングサイトのイメージに近いWordPressのテーマやプラグインがあれば非常に安く自分で構築することができます。
デメリット
マッチングサイトの構築には向いていない
WordPress自体はもともと、ブログを管理するためのシステムになります。そのため、ブログを作成・編集・公開・非公開などに関しては豊富な機能があるのですが、マッチングサイトのようなユーザー同士をマッチングさせるという機能に関しては機能不足になりやすいです。
自由度や拡張性がない
WordPressで構築してしまうと、WordPressの特徴に沿った形での開発しかできなくなってしまいます。そのため、導線や機能の自由度が低くなってしまったり、ユーザーが増えた時などに拡張性がなくなってしまうことが多いです。
WordPressでの開発が向いているマッチングサイト
お問合わせがメインとなるマッチングサイトに向いています。
例えば、発注ナビやimitsu(アイミツ)などのビジネスマッチングサイトを構築する場合は、WordPressでの開発に向いています。
パッケージ開発
パッケージでの開発は、マッチングサイトの共通する機能があらかじめ構築されているシステムをベースにして、マッチングサイトを構築することです。
メリット
初期の開発費用が安くなりやすい
ベースとなるシステムがあるので初期の開発費用が安くなりやすいです。安ければ300万円以下でマッチングサイトの構築が可能となります。
初期の開発期間が短くなりやすい
パッケージ開発ではベースのシステムを流用して開発するため、0から構築するスクラッチ開発と比較して初期のリリースまでの時間を短くしやすいです。短くても3ヶ月以内にマッチングサイトの構築が可能となります。
デメリット
カスタマイズ性や自由度が低くオリジナリティがなくなりやすい
ベースとなるシステムに導線やデザインなどを寄せなければならず、オリジナリティが出しづらいです。
月額のパッケージ費用がかかる場合がある
月額でパッケージ費用がかかるものもあります。また、利用するユーザーが多くなるにつれて費用が高くなる場合もあり、月の収益の割合に比べてパッケージ費用が高くなってしまう場合もあります。
パッケージでの開発が向いているマッチングサイト
お問合わせがメインとなるマッチングサイトに向いています。
例えば、発注ナビやimitsu(アイミツ)などのビジネスマッチングサイトを構築する場合は、パッケージでの開発に向いています。
スクラッチでの開発
スクラッチでの開発とは、0からすべての機能を開発しサイトを構築することです。
マッチングサイト自体に他とは差別化された独自性・強み・特色がある場合に、非常に有効な構築方法になります。
メリット
カスタマイズ性や自由度が高くオリジナリティを出しやすい
サイトを0から構築するため、開発する企業のやりたいことを自由に設計して開発することができることができます。そのため、ビジネスモデル、ユーザーの特性、マッチングサイト運営者の運用フローに沿って導線や機能を作ることができます。
月額のパッケージ費用がかからない
パッケージでの開発は有料のものもあり、月額数千円〜数万円のライセンス費用が必要になる可能性があります。スクラッチ開発では、そのランニング費用がかかりません。
デメリット
初期の開発費用が高くなりやすい
サイトを0から構築するため開発にかかる費用が高くなる傾向にあり、最低でも300万円前後の費用がかかることが多いです。
初期の開発期間が長くなりやすい
サイトを0から構築するため開発にかかる期間が長くなる傾向にあり、初期のリリースまで最低でも3ヶ月前後の期間がかかります。
フルスクラッチでの開発が向いているマッチングサイト
すべてのマッチングサイトに対応できます。
WordPressやパッケージ開発では対応できない、決済機能やコミュニケーション(チャット)機能が必要になるマッチングサイトを構築する際には、フルスクラッチでの開発が必須になります。
- Pairs, with, Omiaiなどの決済機能やコミュニケーション機能があるマッチングアプリ
- Wantedly, リクナビ、マイナビなどのコミュニケーション(チャット)機能がある求人サイト
- クラウドワークス、ランサーズ、ココナラなどのチャットも決済機能やコミュニケーション機能があるスキルシェアサービス
マッチングサイトに必要な機能
上記に記載されている項目でどれで開発するにしても、マッチングサイトには欠かせない必須の機能があります。
以下に並べた機能は必須機能になるため、独自でWordPressやノーコードで構築する場合には参考にしてみてください。
モノ・サービスを出品する人向け機能
- ログイン機能、ログアウト機能
- 提供する人のプロフィール登録・編集機能
- モノ・サービスの出品・編集・削除機能
モノ・サービスを購入する人向け機能
- ログイン機能、ログアウト機能
- モノ・サービスの一覧・詳細の閲覧機能
- モノ・サービスの検索機能
- モノ・サービスの購入機能(お問い合わせ機能)
管理者向け機能
- ログアウト機能、ログイン機能
- ユーザー管理機能(不適切なユーザーがいる場合にはアカウント停止にすることがで切るなど)
- モノ・サービスの管理機能(不適切なモノ・サービスが出品されている場合にはアカウント停止にすることがで切るなど)
マッチングサイトの構築する流れ
誰のどの課題を解決するのか(ターゲット)を定める
誰のどの課題を解決するのか定めます。ここを見誤ると誰にも刺さらないマッチングサイトになってしまい、ほとんど利用されることがなく収益をあげることができなくなります。
ビジネスモデル(課金ポイント)を定める
ターゲットが決まったら、そのターゲットが課金したくなるポイントに合わせて課金ポイントを設計することが大事になります。その課金ポイントに合わせて、構築するマッチングサイトの特色・強みを考えオリジナリティや独自性を出していきます。ターゲット選定がよく、使いやすい、独自性のあるマッチングを構築しても、ビジネスモデルの設計を間違ってしまうと、収益を得ることができずに撤退することになってしまいます。
サービスの特色・強み・独自性を定める
世の中にはすでに多くのマッチングサイトが存在しています。その中でより収益が上がるマッチングサイトを構築するためには、サービスの強みや独自性が必要になります。
例えば、特定のジャンルに特化している、手数料が他サイトに比べて安い、これまでにない収益モデルなどさまざまな特色・強み・独自性を考えることができます。
開発に着手する前にきちんと整理しておくことで、特色・強み・独自性に沿った導線設計を行うことができるようになります。
各々のユーザーに必要な機能や仕様を洗い出す
課金ポイントに対して各々のユーザーがスムーズに遷移されるようにサイトや機能を設計していきます。同じような種類のマッチングサイトでも、課金ポイントが違ってくると機能や要件も異なってきます。
特に注意するべきは管理者向けの機能
特に見落としがちなのは管理者向けの機能です。例えば、不適切な会社や事業が運営しているサイトに掲載された際に、掲載を停止させなければならなかったり、ユーザーのアカウントを停止させなければならなかったりします。
また、手数料をいただくモデルにも関わらず、ユーザー同士の個人情報のやりとりなどを許可してしまいサイトの外部でやりとりが行われてしまうと、収益を得られなくなる可能性もあるので注意が必要です。
デザインの作成
構築するマッチングサイトで表現したい世界観に合うデザインを作成します。また、設計した要件や仕様をデザインとして表します。
システムの実装・開発
システムの実装・開発を行います。
テスト・デバッグ
テストやデバッグを行います。
本番データ入れ込み
サイトを運営するのにあたり必要なデータを入れ込みます。例えば、売買する会社や事業のカテゴリーやタグなどの登録が必要になります。
リリース・サービス開始
リリースしてサービスを開始いたします。
マッチングサイトの構築は自作?外注?
マッチングサイトを構築することが初めて、エンジニアではない、WordPress・ノーコードツールに知見がない場合には、システム開発会社や知り合いのエンジニアに構築を依頼した方がよいです。
休日に趣味でDIYをやっている人が、人が住む家を作るのが難しいことや作れたとしても安心できないのと同じように、システム開発でも同じように構築までに非常に時間がかかったり、できたとしてもユーザーに使ってもらえないくらいバグや不具合が起きてしまうなどがあります。
そのため、マッチングサイトは信頼できるシステム開発会社や知り合いのエンジニアに構築を依頼するのがよいでしょう。
マッチングサイトを構築する際の注意点
独自でのWordPress・ノーコードツールでの開発はやめた方がいい
最近ではWordPressやノーコードツールでエンジニアでなくても独自でマッチングサイトの構築ができるようになってきています。ですが、それらのツール・技術の知見が少ない状態で複雑なシステムであるマッチングサイトを構築する場合には注意が必要です。
WordPressやノーコードツールでマッチングサイトを構築すると、追加での開発がしづらくなり機能拡張やユーザーが増えた際にサーバーが落ちるなどの障害が起きる可能性が高いです。
また、そのような状態で開発会社にきた場合には、再度作り直しましょうというお話になることも多いです。弊社がご相談いただく案件の中でも「結局WordPressでは構築できなかった」「ノーコードで作ったサイトが使い物にならない」というお話をいただくこともあります。
独自でWordPressやノーコードツールを使って開発する場合には、単純なマッチングサイトである、今後の機能拡張は考えない、機能拡張が必要になった場合には再度作り直すという前提で開発を行っていきましょう。
外注する場合には企画・設計が弱い開発会社には依頼しない方がいい
開発会社の中にはクライアントから言われたものだけを作るという開発会社が多くあります。企画・設計が弱い開発会社に発注をしてしまうと、構築するマッチングサイトの収益ポイントに適切な設計や導線を作ることができずに、作れたとしても収益がたたずに赤字になって撤退してしまうことにもなります。そのため、費用が少し高くなったとしても企画・設計に強い開発会社に依頼することをお勧めします。
維持費用(サーバー費用)
どのような構築方法でもインフラ代金(ドメイン代、サーバー代、データベース代)などで約3万円が月々にかかります。
マッチングサイトを運営していくには、年間約36万円は最低限確保することが必要になります。
集客に費用や時間がかかる
マッチングサイトを作ったら自然とユーザーが集まってくるかと言えばそうではありません。SEO対策、広告、SNSなどでのユーザーの集客、企業への地道な営業活動などを通して、構築したマッチングサイトを利用するユーザーや企業を集めることが必要になります。
さいごに
この記事では、マッチングサイトの作り方についてを解説しました。
マッチングサイトを作り込む場合には、決済機能やチャット機能、本人確認機能など複雑な機能が多くなります。
しかし、複雑な機能を作れば他のマッチングサイトとは違った独自性や強みを持つことができ、差別化に繋がります。
TECH LUCKでは、収益化まで意識したマッチングサイトの開発を支援することが可能です。
マッチングサイトに限らず、システム構築やシステム開発でお困りごとがございましたら、無料相談を受け付けていますのでお気軽にお問い合わせください。