収益の上がる比較サイトの作り方 戦略設計からシステムの構築方法まで
目次
はじめに
本記事を見ていると言うことは、自社、もしくは自分で比較サイトを作って収益を得たいと思っていることでしょう。
ひと昔前までは比較サイトが少なく、比較サイトを立ち上げただけで簡単に収益が出るということもありました。
しかし、現在は比較サイトが多く乱立しており、比較サイトを作ったからといって売上がすぐに立ち利益が出るということはほとんどありません。大体の比較サイトが月数万円しか売上が立たず、サーバーなどのインフラ代や運営費用などを差し引くと毎月赤字、、、ということがほとんどです。その結果、最後には比較サイトを閉鎖することになり、「掲載する情報を集めてきた費用や、サイトの構築費用、運営費用などを考えると数百万円を浪費した」という悲惨な結末を迎えることなどもよく聞きます。
本記事では、収益の上がる比較サイトの作り方を、どのような順番で何を考えればいいのかという戦略設計から、実際の比較サイト自体の構築方法まで詳しく解説いたします。
比較サイトとは
消費者の多くは商品やサービスを購入する時に、メリット・デメリット、価格、どこまでのサービスを行なってくれるのかなど比較をして商品やサービスを購入すると思います。
その際によく利用するのが比較サイトです。
比較サイトとは、複数の商品やサービスの一覧を表示して、消費者にとって適切な商品やサービスの購入ができるように情報を提供するWebサイトのことになります。
多くの情報が溢れている今の世の中では、さまざまな比較サイトが存在しています。
最近では以下のような比較サイトが有名なものになります。
消費者向け(toC向け)
価格ドットコム
さまざまなジャンルの商品を比較したり、ユーザーからのレビュー投稿を表示しています。特にパソコン、パソコン周辺機器、家電などのジャンルが強い印象があります。
マイベスト
さまざまなジャンルの商品を自社の社員でレビューしています。会社の中で実際に商品を購入し、専門家を中心としたクリエイターが自分たちでレビューを行なっていることが特徴です。
法人向け(toB向け)
ITトレンド
法人向けのIT製品の比較をしており、ユーザーからの口コミを参考に評価をしています。また、一括で複数のサービスの資料請求をすることができます。
比較サイトを成功させるポイント
比較サイトを構築・運営していく上で、考えるべき大事なポイントは以下の観点になります。
それぞれ上から順番に考えていくとよいものになるので、順を追って説明していきます。
- 比較サイトに集めるターゲットと課題の選定
- 競合サイトの洗い出しと勝ち筋の決定
- 収益構造の確立
- 比較サイトに掲載する情報の選定
- ターゲットを比較サイトへ集客する方法の選定
- 比較サイトの構築・運営
- 収益をより上げるための継続的な分析
- 比較サイトの改善
比較サイトに集めるターゲットと課題の選定
まず考えるべきことは、ターゲットとそのターゲットの課題の選定になります。ただ単に特定のジャンルに絞った比較サイトを作ると決めるよりも、「誰の何の課題を解決することができる比較サイトなのか」「誰のどのような欲求を満たすのか比較サイトなのか」を明確に決めることが大事になります。
例えば、SUUMOやホームズなどの住宅情報サイトであるならば、ターゲットと解決する課題は以下のようになります。
ターゲット
転勤や進学などで新しい生活を始める個人
解決する課題
自分に適した住宅物件を探すには、多くの不動産屋に行って物件を内覧しなければならず、時間も手間もかかるという課題を解決する。
上記のターゲットの課題を解決できるようにするため、SUUMOやホームズなどは、多くの物件を掲載し条件などで絞り込んで一覧で表示することができるようになっています。
このターゲットとその課題というのは1つのセットになっており切り離せないものになるので、同時に考えるのがよいでしょう。
競合サイトの洗い出し
ターゲットとその課題を選定したら、次に行うべきは競合の選定になります。先ほど決めたターゲットとその課題を解決しているものは何か考えます。
競合サイトを理解することで、自分たちが構築する比較サイトの差別化ポイントや収益構造を明確にすることができ、ターゲットにとっても訪れる理由が明確になるので集客も行いやすくなります。
競合サイトの洗い出し方
競合サイトの洗い出し方は以下のように行っていきます。
メインキーワードの選定
競合サイトを見つけるための最初のステップは、ターゲットユーザーが調べるであろうキーワードを選定することです。例えば、SUUMOや住宅情報サイトでいうと「東京都 賃貸」「引越し 家」などが選定するキーワードになります。選定したキーワードを軸にして、ターゲットユーザーが検索している関連する比較情報を持っているサイトを洗い出せます。
関連する検索キーワードのリスト作成
メインキーワードを洗い出したら比較サイトがカバーする分野(例:製品の価格比較、サービスの評価、クレジットカード比較など)に関連する他の検索キーワードをリストアップします。
例えば、「◯◯ 比較」「◯◯ 評価」「◯◯ サービス 比較」などです。これによって、網羅的に競合サイトを洗い出すことができます。
Google検索で競合を調査
上記で洗い出したキーワードリストをGoogleで検索し、検索結果に表示される上位サイトを確認しリスト化します。検索結果に現れるサイトは、SEOにおいても競合として認識されるべきサイトですし、これ
Googleサジェストと関連検索
Googleで検索すると、検索バーの下に「関連検索」や「サジェスト」が表示されることがあります。これを利用して、競合に関連する他のキーワードを見つけ、それに基づいて競合をさらに洗い出します。
SEOツールを活用する
SEOツールを使用すると、競合サイトを特定するのがより簡単になります。本記事で解説すると長くなるので詳細は省きますが、以下のツールを使って競合サイトの情報を集めるのもよいでしょう。
- Ahrefs
- SEMrush
- Ubersuggest
比較サイトのジャンル別に競合を洗い出す
比較サイトのジャンルによって競合の洗い出し方法は少し異なる場合があります。以下にジャンル別の競合洗い出し方法を紹介します。
価格比較サイト
価格比較サイトの場合、特定の商品やサービス(例:家電、旅行、保険、クレジットカード)に関するキーワードで検索し、価格比較を行っているサイトを洗い出します。例えば、「ノートパソコン 比較」「保険 比較」など。
製品レビューサイト
製品レビューサイトの場合、製品名やカテゴリ名(例:スマートフォン、カメラ、掃除機)で検索して、レビューを提供しているサイトを調べます。
サービス比較サイト
サービス比較サイトの場合、特定のサービス(例えば、インターネット接続サービス、エネルギー供給者、金融サービス)を比較するサイトに関して調査します。例えば、「インターネットサービス 比較」「FX 会社 比較」などです。
競合サイトへの勝ち筋を見つけ出す
競合を洗い出したら勝ち筋を見つけます。
勝ち筋とは、競合サイトに比べてよりターゲットユーザーに価値を提供することができる箇所、より高い利益が出せること箇所になります。
より高い利益が出せるとは、例えば、「競合サイトよりも安くターゲットユーザーを集客することができる」であったり、「競合サイトよりも高い売上をあげられる収益構造を作ることができる」などです。
競合サイトの集客方法や訴求方法を調べる
競合サイトがどのようにターゲットユーザーを集客方法や、その際に訴求している内容を確認します。
特に訴求方法を調べておくことによって、ターゲットユーザーに対して何の価値を提供しているのかを明確に理解することができるため、勝ち筋を見つけ出しやすくなります。
また、競合サイトが試していない集客方法などがあれば、その集客方法を実行することで、競合サイトに比べて簡単に比較サイトへの集客が可能となる場合があります。
集客方法などは本記事の下に記載があるので、そちらも参考にして競合サイトの集客方法を調べて、どのような価値を提供しているのかを調べてみてください。
競合サイトの機能やUI・UXを調べる
競合サイトがどのような機能を持っているのか、どのようなUI・UXで情報を掲載しているのかを調査します。
それを調べることによって、ターゲットユーザーに対してどのような価値を提供したいと思っているのか、どういった収益構造にしているのかを洗い出すことができます。
収益構造の確立
比較サイトを運営し収益を上げるためにも収益構造の確立は非常に重要です。
収益構造によって、ユーザーを獲得するためのマーケティング戦略、サイトでの商品・サービスの見せ方、お問い合わせへの導線、提携する事業者との協業の模索など多くの箇所に影響を及ぼします。
収世の中にある比較サイトのメインの収益構造を集めてみましたのでご確認ください。
- アフィリエイト
- サイト内広告
- リードジェネレーション
- サブスクリプション
- 広告掲載
- パートナーシップ
- 自社製品製品販売
アフィリエイトについて
概要:比較サイト内で、商品やサービスを紹介し、ユーザーがそのリンクをクリックして購入や契約をすると、報酬を得ることができます。
特徴:そこから商品・サービスのリンクに飛んでもらって実際に契約をしてもらわないと報酬を得ることができません。そのため、比較サイトに大量のユーザーを集めても意味がなく、商品やサービスを買いたいと思わせる導線・コピーライティングの能力が重要になります。
例:クレジットカード、旅行サイト、保険などの比較サイト。
リードジェネレーションについて
概要:ユーザーが比較サイトを通じて問い合わせフォームや申し込みフォームに情報を入力すると、広告主(サービス提供者)にその情報を提供し、リードとして報酬を得るモデルです。
特徴:アフィリエイトとは違い、商品やサービスの購入に至らなくても、リード情報を提供することで収益を得ることができます。ただ、アフィリエイトと同じで一度話を聞いてもいいかなと思わせるような、商品やサービスの導線・コピーライティングの能力が重要になります。
例:住宅ローン、教育、転職、保険などの比較サイト。
サイト内広告
概要:ユーザーが広告をクリックすることで、広告主から一定の報酬を得るモデルです。比較サイトに掲載された広告に対して、ユーザーがクリックするたびに収益が発生します。
特徴:サイト訪問者数(閲覧者)が多ければ多いほど収益が増えるモデルです。いかにして大量のターゲットユーザーを呼び込めるかが鍵になります。
例:一般的な価格比較サイト、商品レビューサイトなど。
サブスクリプション
概要:比較サイトがターゲットユーザーに対して特定のプレミアムサービスや追加機能を提供し、ターゲットユーザーがそれを利用するために定期的に料金を支払うことで収益を得るモデルです。
特徴:無料で基本的な比較サービスを提供し、追加機能や詳細な情報を見るためにプレミアムコンテンツをサブスクリプションで提供することが一般的です。
例:会社の口コミサイト、M&Aサイトなど。
広告掲載
概要:比較サイト内に広告スペースを提供し、企業やサービス提供者が広告を掲載することで収益を得るモデルです。
特徴:広告主に対してサイト内の広告枠を販売する形で収益を得ます。比較サイト経由からその広告主の売上アップなどにつながらなくても、一定の金額を得ることができます。
例:般的な価格比較サイトやショッピングサイトの比較ページなど。
パートナーシップ
概要:特定の企業やサービス提供者と提携し、サイトを通じて一定の成果(販売や契約)をあげることで、提携先から報酬を得るモデルです。
特徴:特定の企業と独占的に提携することなどもあり、他のサービスや商品よりも優遇された条件で収益化が可能なことがあります。アフィリエイトにも近いですが、特定の企業の商品やサービスを全面に押し出すことが条件になることもあります。
例:ホテルやレンタカーの予約サイト、金融機関と提携した保険やローンの比較サイト。
自社製品販売
概要:比較サイト自体が直接商品やサービスを販売し、販売利益を得るモデルです。比較するのは自社製品やサービスのみ、もしくは自社製品を強く推奨する形になります。
特徴:比較サイトがただの情報提供にとどまらず、実際に自社の商品やサービスを提供することで収益化します。また、比較サイトなので他の競合の情報も掲載することもあり、そこで収益が競合他社に取られてしまうということも考えられます。
例:サプリメントや健康関連商品、IT製品の比較・販売サイト。
比較サイトに掲載する情報の選定
ここまできて、比較サイトに掲載する情報を選びます。
ターゲットとその課題を決めたら、「その課題を解決できる情報を載せよう」と考えるかもしれません。しかし、ここで重要なのは「競合サイトと違い、訪問者がわざわざ自分のサイトを見たくなる情報」を選ぶことです。さらに、自分が収益を得る仕組みに合った情報を載せる必要もあります。
SUUMOやホームズの事例
例えば、SUUMOやホームズを参考にしてみましょう。どちらも物件情報を比較できるサイトですが、それぞれに特徴があります。
SUUMOは、物件数がホームズよりも非常に多いことが特徴です。
一方、ホームズは賃貸住宅以外の物件の掲載が多いことが特徴です。
このように、同じ「物件比較」というテーマでも、それぞれのサイトが独自の強みを持ち、差別化を図っています。
また、収益構造でアフィリエイト収益を得たいのに、アフィエイト収益ができない情報を掲載していても意味がありません。
そのため、単純にターゲットとその課題に関連しそうな情報を掲載すればいいというわけではなく、「競合サイトに比べて差別化できる情報、かつ、できるだけ収益構造に適した情報を掲載する」ことが大事になります。
ターゲットを比較サイトへ集客する方法の選定
次に集客の方法を決めます。さまざまな集客の方法がありますが、よりターゲットユーザーを集客しやすい集客方法やプラットフォームを選定することが大事になります。
SEO集客
「商品名 比較」や「サービス 評価」といった関連キーワードで検索結果の上位に表示されるように、SEO施策を行います。具体的には、ページ内コンテンツの充実、内部リンクの強化、外部リンクの獲得などを行います。
SEOに強いサイト作りの具体的なポイント
キーワードの最適化
各ページに関連するキーワードを適切に配置しましょう。タイトルタグ、見出しタグ(H1, H2など)、メタディスクリプション、URL、画像のalt属性など、SEOに影響を与える箇所を最適化します。また、無理に詰め込みすぎると逆効果になるため、自然な文章の流れでキーワードを取り入れることが重要です。
オリジナルコンテンツの充実
Googleは価値あるオリジナルコンテンツを高く評価します。他のサイトから情報をコピーするのではなく、自分の言葉で解説したり、独自の比較基準や体験談を加えることで、訪問者にとって有益なページを作成します。また、FAQや専門的な解説記事を追加することで、長期的なトラフィックの増加が期待できます。
内部リンクの戦略的な活用
サイト内のページ同士を関連性のあるリンクで結ぶことで、ユーザーが求めている情報にたどり着きやすくなります。また、内部リンクを増やすことで、Googleのクローラーがサイトを効率的に巡回できるようになり、SEO効果が期待できます。
外部リンク(被リンク)の獲得
他の信頼性の高いサイトからリンクをもらうことで、Googleからの評価を高められます。被リンクを得る方法としては、業界内で共有されやすい役立つコンテンツを作成したり、プレスリリースを活用したり、SNSでのシェアを促進するなどの手段があります。
画像と動画の最適化
サイトに掲載する画像は、解像度を保ちつつファイルサイズを小さくすることで、ページの読み込み速度を上げます。WebP形式などの軽量画像フォーマットを使用するのも効果的です。また、動画を活用する場合は、外部プラットフォーム(YouTubeなど)にホスティングし、埋め込み形式で表示するとサイトの負担が軽減されます。
構造化データの実装
検索結果にリッチスニペット(レビュー評価、価格情報など)を表示させるために、構造化データ(Schema.org)を活用します。これにより、検索結果での目立ちやすさが向上し、クリック率が上がる可能性があります。
定期的なサイトの見直し
Googleのアルゴリズムは定期的にアップデートされるため、SEO施策も定期的に見直す必要があります。Google Search Consoleを使って検索パフォーマンスを確認し、問題点があれば早急に修正します。
ユーザー体験(UX)を意識したSEO
SEOは単に検索順位を上げるだけでなく、訪問者が満足して長く滞在したくなるサイトを作ることが重要です。スムーズなナビゲーション、分かりやすいデザイン、ユーザーが求めている情報がすぐに見つかる構成を心がけましょう。
SEO施策を地道に積み重ねることで、検索エンジンからの安定した集客が可能となり、結果的に収益の向上にもつながります。
SNS集客
ターゲットユーザーに合わせたプラットフォーム選びが必要になります。
SNSのプラットフォームごとの特徴
Instagram:ビジュアルで訴求できる商品やサービス(ファッション、インテリア、旅行など)に最適。
X(旧Twitter):短文で情報を届けるのが得意で、リアルタイム性の高い話題やトレンドを活用できる。
Facebook:詳細な情報やコミュニティ形成に強く、幅広い世代を対象にできる。
TikTok:動画でのプロモーションが効果的で、若年層へのアプローチに向いている。
コンテンツの工夫
SNSで集客するには、目を引くコンテンツが欠かせません。例えば、以下のような投稿を意識しましょう。
- 商品やサービスの魅力を分かりやすく伝える 画像や動画。
- 「この比較サイトで調べてよかった!」という 利用者の声やレビュー。
- 人気ランキングやお得情報などの シェアされやすい情報。
- 比較ポイントや選び方のコツを紹介する お役立ちコンテンツ。
エンゲージメントを高める
フォロワーとのコミュニケーションを重視し、信頼感を育てましょう。投稿へのコメントや質問に対して、迅速かつ丁寧に返信することで、ユーザーとのつながりが強化されます。また、アンケート機能や投票機能を使うことで、ユーザーの意見を集めつつ、サイトへの興味を引きつけることができます。
SNS集客を成功させるためには、「定期的な投稿」「ターゲットユーザーへの共感」「分かりやすいメッセージ」を意識することが大切です。また、SNSから比較サイトへの導線(リンク)をスムーズに作ることで、集客効果を最大化できます。
SNSはユーザーとの距離を縮める強力なツールです。SEOと連携させながら運用することで、比較サイトの認知度とアクセス数を大幅に向上させることが可能です。
広告集客
比較サイトの集客手段として、広告を活用することはとても効果的です。広告を使うことで、SEOやSNSだけでは届きにくいユーザー層にもアプローチでき、短期間で流入を増やすことができます。広告を利用することで、サイト公開直後からトラフィックを集めることができます。SEOは効果が出るまでに時間がかかるため、広告は即効性のある集客手段として有効です。また、アクセス解析の活用がしやすく、広告経由で訪問したユーザーの行動を解析することで、どの部分に興味を持ったのか、どこで離脱したのかを把握できます。このデータを元に、サイト全体の改善が可能になります。
広告集客の主な種類
検索連動型広告(リスティング広告)
Google広告やYahoo!広告を活用し、ユーザーが「商品名 比較」や「サービス おすすめ」などのキーワードで検索した際に、検索結果の上部や下部に広告を表示します。
メリット:ターゲットユーザーが明確で、コンバージョン率が高い。
ポイント:広告文に「比較結果がわかる」「口コミ掲載中」など、ユーザーの興味を引く具体的なメッセージを含める。
ディスプレイ広告
Googleディスプレイネットワーク(GDN)やFacebook Adsなどを利用し、他のサイトやSNSのタイムラインにバナー広告や動画広告を表示します。
メリット:サイトをまだ知らない潜在顧客にアプローチできる。
ポイント:視覚的に目を引くデザインやキャッチコピーを作成し、広告から比較サイトに誘導する。
リターゲティング広告
一度比較サイトを訪れたものの、離脱したユーザーに対して再度広告を表示する手法です。リターゲティング広告は、検索連動型広告やディスプレイ広告で展開できます。
メリット:興味を持ったが離脱したユーザーを再度呼び戻せるため、高いコンバージョンが期待できる。
ポイント:「閲覧した商品やサービスの更新情報」や「期間限定のお得情報」などで再訪を促す。
SNS広告
Instagram、X(旧Twitter)、Facebook、TikTokなどのプラットフォームで広告を配信します。SNS広告は、年齢、性別、興味関心など、ターゲット層を絞り込んで配信できるため、費用対効果が高い集客手段です。
メリット:広告がユーザーの興味関心に直結するため、高いエンゲージメントを得られる。
ポイント:ストーリーズ広告やカルーセル広告を活用し、比較サイトの魅力を短時間で伝える。
広告集客の効果を最大化するためのポイント
明確なターゲティング
広告の効果を最大化するために、ターゲットユーザーを明確に設定します。比較サイトのテーマに合った年齢層や関心領域を絞り込み、無駄な広告配信を減らします。
魅力的なランディングページ(LP)の作成
広告から比較サイトに誘導されたユーザーが、すぐに情報を得られるように、わかりやすく魅力的なランディングページを用意します。具体的には以下の要素を意識します。
- サイトの特徴やメリットが一目でわかるデザイン。
- ユーザーが求めている情報へのスムーズな誘導。
- 比較結果やお得情報を強調するコピー。
広告データの分析と改善
広告配信後はデータを定期的に分析し、改善を繰り返します。クリック率(CTR)やコンバージョン率(CVR)を追い、低パフォーマンスの広告を調整しましょう。広告文やビジュアルの変更、ターゲット設定の見直しが効果を上げる鍵です。
マッチングサイトを構築する方法
マッチングサイトを構築するには、大きくわけて3つの方法があります。
それぞれの構築手法とメリットデメリットを記載しておきます。
WordPressでの開発
WordPressでの開発とは、CMS(コンテンツマネジメントシステム)であるWordPressをカスタマイズして、マッチングサイトを構築することになります。
メリット
格安で構築できる
WordPress単体ではマッチングサイトを作ることはできません。WordPressには「テーマ」「ライブラリ」と呼ばれる、機能やデザインを拡張するパッケージが存在しています。構築したいマッチングサイトのイメージに近いWordPressのテーマやプラグインがあれば非常に安く自分で構築することができます。
デメリット
マッチングサイトの構築には向いていない
WordPress自体はもともと、ブログを管理するためのシステムになります。そのため、ブログを作成・編集・公開・非公開などに関しては豊富な機能があるのですが、マッチングサイトのようなユーザー同士をマッチングさせるという機能に関しては機能不足になりやすいです。
自由度や拡張性がない
WordPressで構築してしまうと、WordPressの特徴に沿った形での開発しかできなくなってしまいます。そのため、導線や機能の自由度が低くなってしまったり、ユーザーが増えた時などに拡張性がなくなってしまうことが多いです。
WordPressでの開発が向いているマッチングサイト
お問合わせがメインとなるマッチングサイトに向いています。
例えば、発注ナビやimitsu(アイミツ)などのビジネスマッチングサイトを構築する場合は、WordPressでの開発に向いています。
パッケージ開発
パッケージでの開発は、マッチングサイトの共通する機能があらかじめ構築されているシステムをベースにして、マッチングサイトを構築することです。
メリット
初期の開発費用が安くなりやすい
ベースとなるシステムがあるので初期の開発費用が安くなりやすいです。安ければ300万円以下でマッチングサイトの構築が可能となります。
初期の開発期間が短くなりやすい
パッケージ開発ではベースのシステムを流用して開発するため、0から構築するスクラッチ開発と比較して初期のリリースまでの時間を短くしやすいです。短くても3ヶ月以内にマッチングサイトの構築が可能となります。
デメリット
カスタマイズ性や自由度が低くオリジナリティがなくなりやすい
ベースとなるシステムに導線やデザインなどを寄せなければならず、オリジナリティが出しづらいです。
月額のパッケージ費用がかかる場合がある
月額でパッケージ費用がかかるものもあります。また、利用するユーザーが多くなるにつれて費用が高くなる場合もあり、月の収益の割合に比べてパッケージ費用が高くなってしまう場合もあります。
パッケージでの開発が向いているマッチングサイト
お問合わせがメインとなるマッチングサイトに向いています。
例えば、発注ナビやimitsu(アイミツ)などのビジネスマッチングサイトを構築する場合は、パッケージでの開発に向いています。
スクラッチでの開発
スクラッチでの開発とは、0からすべての機能を開発しサイトを構築することです。
マッチングサイト自体に他とは差別化された独自性・強み・特色がある場合に、非常に有効な構築方法になります。
メリット
カスタマイズ性や自由度が高くオリジナリティを出しやすい
サイトを0から構築するため、開発する企業のやりたいことを自由に設計して開発することができることができます。そのため、ビジネスモデル、ユーザーの特性、マッチングサイト運営者の運用フローに沿って導線や機能を作ることができます。
月額のパッケージ費用がかからない
パッケージでの開発は有料のものもあり、月額数千円〜数万円のライセンス費用が必要になる可能性があります。スクラッチ開発では、そのランニング費用がかかりません。
デメリット
初期の開発費用が高くなりやすい
サイトを0から構築するため開発にかかる費用が高くなる傾向にあり、最低でも300万円前後の費用がかかることが多いです。
初期の開発期間が長くなりやすい
サイトを0から構築するため開発にかかる期間が長くなる傾向にあり、初期のリリースまで最低でも3ヶ月前後の期間がかかります。
フルスクラッチでの開発が向いているマッチングサイト
すべてのマッチングサイトに対応できます。
WordPressやパッケージ開発では対応できない、決済機能やコミュニケーション(チャット)機能が必要になるマッチングサイトを構築する際には、フルスクラッチでの開発が必須になります。
- Pairs, with, Omiaiなどの決済機能やコミュニケーション機能があるマッチングアプリ
- Wantedly, リクナビ、マイナビなどのコミュニケーション(チャット)機能がある求人サイト
- クラウドワークス、ランサーズ、ココナラなどのチャットも決済機能やコミュニケーション機能があるスキルシェアサービス
収益をより上げるための継続的な分析と改善
収益を最大化するためには、サイトのパフォーマンスを定期的に分析し、改善点を見つけることが重要です。
アクセス解析ツールの利用
Google Analytics(GA4)の活用:属性データや行動データを分析して、サイト改善に繋げることができるアクセス解析ツールになります。ユーザーの行動データを収集し、ページの滞在時間や離脱率などを分析します。その結果を元に、どのページやコンテンツが効果的でどこを改善すべきかを判断します。サイト全体での改善に利用します。
ヒートマップツールの利用
ページスクロールやマウスの動きから、ユーザーの目線や行動、ページ内のどこに関心があるのかを把握することができます。ページ単体での改善に利用します。
ユーザーアンケート・ユーザーヒアリングの実施
ターゲットユーザーにサイトを利用してみてどうかなどのアンケートを取るのがよいでしょう。登録されているメールアドレスにメールを送ってアンケートを取る、電話をして直接ヒアリングを行うなどが効果的です。
上記のツールやユーザーからのフィードバックを元に常にサイトを改善し続けることとが重要になります。
最後に
今の時代では比較サイトを作っただけで収益があがるということはほとんどありません。
ターゲット選定、収益化構造の決定、サイトの安定した改善など、さまざまなことを考え実行し日々改善しなければなりません。
株式会社TECH LUCKでは、比較サイトを構築する際に戦略の立案からターゲット調査・分析、課題の特定、集客面でのアドバイス、実際の構築、運営など一連の流れをすべて網羅して支援することが可能です。
比較サイトを作ってみたいという方がおりましたら、お気軽にお問い合わせください。